「ちょっと映画でも」という時に重宝するのが以前にも触れましたGyaoであります。
特に「昭和TV」を含むワーナーブラザーズ配給のラインナップはエエでないですか。
12月1日現在では「マッドマックス」、「スケアクロウ」、「北北西に進路を取れ」、「ベン・ハー」、「アトランティスのこころ」、「黙秘」、「陰謀のセオリー」をはじめ、「ハード・トゥ・キル」、「スペシャリスト」、「暗殺者」、「アサシン」などのアクションから「カーリー・スー」、「デーヴ」、「フリー・ウイリー」などのホンワカものまでソコソコ揃っとります。
特にワタクシが要チェックしてるのは「クリント・イーストウッド」の作品なんですね~。
これまでも「ダーティーハリー」シリーズを筆頭に大作から比較的マニアックなものまで錚々たる作品が放映されてきました。
現在では「ピンク・キャデラック」、「タイトロープ」、「目撃」そしておそらく10回以上は観ているでしょう、「許されざる者」が放映中です。
なにしろワタクシ、このクリント・イーストウッドという爺さんが大好きなんですね~。
好きな俳優を3人挙げろと言われればマチガイなく入るでしょう。
とはいえ「目撃」あたりからはメッキリご無沙汰でして、監督オンリーの「ミスティック・リバー」を最後に「ミリオンダラー・ベイビー」も観ていない始末。
あまり「大好き」とは公言しずらいのも事実なんでありますが・・・
やっぱりイーストウッドの作品は山田 康雄が吹き替えを担当していた頃が最高ですよね~。
ガキの頃から親しんでいたせいで字幕版を観たときに違和感を否めなかったのはワタクシだけではないんじゃないでしょうか。
テレ東放送の「午後のロードショー」におけるイーストウッド特集は全て録画しておくべきでした。
さてさて、イーストウッドの魅力といえばどんなところになるんでしょうか。
ワタクシの場合やっぱり、男くささとか渋さとか、孤独の美学みたいなとこになりますかね~。
昔、彼女のいない寂しい時、「ダーティー・ハリー」を観ては孤独感を美化していたのを思い出します。
なんか、このおっさんカッコイイんですよね。
アクションシーンなどはのろのろしていて余裕がありすぎるといいますか、「ダーティー・ハリー2」で警察官の射撃トーナメントのシーンがあるんですが、実戦シーンもたいして変わりません。
射撃の標的のごとく「Go Ahead, Make My Day」よろしくバスバスとマグナムをぶっ放します。
犯人の銃弾を飛んだり跳ねたりしながらかわすなんつー曲芸は皆無であります。
まあ、同時に銃をかまえてもキャラハンが先に撃っちまいますから。
ことあるごとに銃がでかくなるのもミソですが「ダーティー・ハリー5」ではマグロだかサメだかにぶっ込む漁船用のを人間にぶっ込んで笑かしてくれてます。
それがイーストウッド的といいますか、ハリー・キャラハン的といいますか、カッコいいんですね。
ちなみに「ダーティー・ハリー4」では元愛人、ソンドラ・ロック演じる可哀想な境遇の画家、ジェニファーが犯した殺人を黙認するという法の番人ならぬ優しさも見せております。
そういえば確か「ダーティー・ハリー2」だったと思うんですが、キャラハンの住むアパートの隣人にカワイイ女の子がいて、「あなたと寝るにはどうすればイイの?」的な事を言うんですが、「部屋をノックしろ」とキャラハンは返すんですね。
これは「ネバーセイ・ネバーアゲイン」での船上パーティーでマティーニを飲むショーン・コネリー(ジェームス・ボンド)がファティマの水上スキーのしぶきでびしょ濡れになり、「あらごめんなさい、濡れちゃったわね」に対し、「マティーニはドライのままだ」と返すに匹敵するワタクシ的ツボセリフなんであります。
かつて付き合っていた女に、「オレと寝たきゃ部屋をノックしな」と言ったら、「誰の部屋だと思ってんだ、アホタレ!!」とひっぱたかれた事があります。
え~、そんな事はどうでもイイんですが、孤高のアウトロー的なイメージとは裏腹になかなかナンパな一面を見せる事もあるんですね~。
たとえば自身でメガホンを取った「アイガー・サンクション」です。
CIA直下の殺し屋から足を洗い名画コレクションと共に静かな余生を送る大学教授、ジョナサン・ヘムロックを演じております。
そこへかつてのボス、ドラゴンから殺しの依頼が。
「オレ沢山、名画持ってるし、もうそんなヤバイ仕事しないも~ん」というのもつかの間、「あんたのコレクション、やばいルートのもあるでしょが、バラしちゃうよ~・・・あっ、でもやってくれたらお金と政府のお墨付きをあげちゃう」つー事で泣く泣く受諾。
なんなく始末して金と国税局の証明書を手にウッキーウッキーといざ帰路の飛行機へ。
ここからがいけません。
そこに乗ってたスッチーに、「お~エエんじゃないですか」とエロエロ光線発射&ヤッチャいます。
目が覚めると金も証明書もどろ~ん。
「だははは、あのスッチーはボクちんの差し金だよ~! 欲しかったらも一人殺してチョ」つーわけで、「オレの息子のバカちんがー!」と言ってる暇もなくまたまた受諾。
今度の標的は近々アイガーにアッタクする国際登山チームのメンバーで片足が不自由という以外顔も名前もわからないという事。
かつて2度もアイガーに挑み失敗しているヘムロックにとっては、「おいおい・・・」てな仕事であります。
てかあんた殺し屋じゃなかったの?
それは置いときまして「よっしゃ、山登りとなると鍛えなきゃね」つー事で、ジョン・サクソンばりにやっちまった「暴力脱獄」のジョージ・ケネディー扮するかつての登山仲間、ベンを介し国際登山チームに参加&トレーニング開始とあいなりました。
そしてここでもいけません。
つーか直接被害はないので、「ボク、ラッキー!!」なのかもしれませんが、ベンが山のふもとだかどこだかで経営するロッジだかッペンションだかにいる女の子に手を出しちまいます。
どうしようもありませんね~。
さらに刑事コロンボでお馴染みのジャックキャシディ演じる、自分を付け狙うカマの諜報員だかなんだかを車に乗せてエンコラエンコラ。
歩いて帰るのは絶対不可能&車も全~く通らないような場所に放置してきちまったりとガキのようなこともしております。
そんなこんなで標的の定まらないまま登山スタートです。
極寒のアイガーでは登山そのものが生死を分けるわけでして、そんな中で標的を見極め始末できるのか。
そして一体誰が標的なのか。
登山メンバーはヘムロックを含め4人であります。
「あ~、こいつね!!」というオチではありますが殺し屋という役柄にもかかわらずヘラヘラ感が否めない独特のイーストウッドキャラも楽しめる一本ではないでしょうかね。
しかしながら、こんなのはナンパな一面を見せただけにすぎません。
実はとっておきのナンパ男を演じ、女の怖~い報復に合うという作品もあるんですね~。
次回はそんなイーストウッド、チャラ男作品を紹介したいと思います。